虚数の情緒―中学生からの全方位独学法

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著者: 吉田武
出版社: 東海大学出版会

「人類文化の全体的把握を目指した科目分野に拘らない”独習書”である」という「宣言」ではじまる本書は、まさにその言葉通り、人類の歴史を扱い、生物進化と元素表を扱い、国語を扱い、哲学を扱い、物理を扱い、音楽を扱い、そしてその通底を成す数学を「数の概念」から「オイラーの公式」まで扱いながら、縦横無尽に人類文化を駆け巡るたっぷり1001 ページの大著です。本書を読むと、文理の区分が全く無意味に思えるくらいに「学ぶ」という営みが1つだと感じられます。また本書を読み終わるころには、あらゆる科学の有機的なつながりを自然なものとして受容できる感性を獲得できるでしょう。学校の縦割りカリキュラムにうんざりしている中高生、中学数学や高校数学から学び直したいと思っている大人の方、そして「数学で世界は1つ」と信じている全ての方にお薦めします。