いろいろな幾何学

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著者: 小松醇郎
出版社: 岩波新書

本書はクライン(Felix Christian Klein)のエルランゲン・プログラムに沿って現代幾何学の概観を解説することを目的したテキストです。初版は1977年ですが、鮮やかな解説は今も色あせず、ユークリッド幾何からアフィン幾何・射影幾何・非ユークリッド幾何 及び 位相幾何、そして 多様体までの優れたまとめが何と200ページにも満たない小著(新書)の中に収められています。大学幾何の世界は、非幾何専攻の数学科卒にとってもなかなかイメージの難しい世界ですが、本書は現代幾何への最適な1歩として、今もなお有用であり続けているテキストだと思います