幾何学

じっくり学ぶ曲線と曲面―微分幾何学初歩

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著者: 中内 伸光
出版社: 共立出版

集合,微分積分,線形代数を一通り学び終わり,微分幾何学をライトに学ぶためにはもってこいの本。この本の特徴は地の文が多いのでイメージ作りに適していて、かつキャラクター「はちべえ」と「くまさん」による台本どおりの会話がコーヒーブレイクになります。分厚い印象がありますが、行列計算などもしっかり書かれているからであり,先取りしている高校生にもオススメ。

いろいろな幾何学

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著者: 小松醇郎
出版社: 岩波新書

本書はクライン(Felix Christian Klein)のエルランゲン・プログラムに沿って現代幾何学の概観を解説することを目的したテキストです。初版は1977年ですが、鮮やかな解説は今も色あせず、ユークリッド幾何からアフィン幾何・射影幾何・非ユークリッド幾何 及び 位相幾何、そして 多様体までの優れたまとめが何と200ページにも満たない小著(新書)の中に収められています。大学幾何の世界は、非幾何専攻の数学科卒にとってもなかなかイメージの難しい世界ですが、本書は現代幾何への最適な1歩として、今もなお有用であり続けているテキストだと思います

目で解く幾何―高校への数学 (直線図形編)

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著者: 東京出版
出版社: 東京出版

この本は本当にスゴイ本です。補助線を引かず、方程式を立てず、目で見ること「のみ」で解くことを期 待された幾何の問題が担々と載っているだけ(?)の本なのですが、その実、幾何の問題を解くための「直観力」を養うのに非常に優れたトレーニングとなっています。紙面に描かれた図形を見る時にどのよ うな点に注目すれば良いのか、思考の中で幾何図形をどのように動かし、加工し、透視をすれば良いの か、見えている人には見えている、そんな幾何問題との向き合い方の秘密を、あなたも手に入れてみませ んか。すぐに出来なくても、解答を読めばきっと「目で解ける」。本書の企画を成り立たせているのは、圧倒的な解答力です。高校受験を控えた中学生にも、パズルとして数学を楽しんでいる大人の方にもお 薦。同シリーズの「円・三平方編」「立体・座標編」も一緒にどうぞ。

虚数の情緒―中学生からの全方位独学法

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著者: 吉田武
出版社: 東海大学出版会

「人類文化の全体的把握を目指した科目分野に拘らない”独習書”である」という「宣言」ではじまる本書は、まさにその言葉通り、人類の歴史を扱い、生物進化と元素表を扱い、国語を扱い、哲学を扱い、物理を扱い、音楽を扱い、そしてその通底を成す数学を「数の概念」から「オイラーの公式」まで扱いながら、縦横無尽に人類文化を駆け巡るたっぷり1001 ページの大著です。本書を読むと、文理の区分が全く無意味に思えるくらいに「学ぶ」という営みが1つだと感じられます。また本書を読み終わるころには、あらゆる科学の有機的なつながりを自然なものとして受容できる感性を獲得できるでしょう。学校の縦割りカリキュラムにうんざりしている中高生、中学数学や高校数学から学び直したいと思っている大人の方、そして「数学で世界は1つ」と信じている全ての方にお薦めします。