書籍紹介

科学を志す人のための基礎数学

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著者: Haym Kruglak 他, 遠山 啓(訳)
出版社: アグネ技術センター

本書は現場の技術者が知っておくべき初等的な数学をコンパクトにまとめた本です。とくに高校(以下 の)数学が曖昧な方 及び高校数学の工学的な応用に詳しくない方が、工業技術に直接役立つ数学を、直接役立つ形で(工業的な応用と結びつけながら)学ぶことができる実用主義の1冊となっています。本書 の大きな魅力は各章についた「予備診断テスト」が支えています。診断テストを使えば、各カテゴリーでどこが弱く、どこから復習すれば良いかが分かるため、実は技術者のみならず「算数・数学の学び直し」

受験算数の裏ワザテクニック 新装版 (有名中学合格への近道)

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著者: 山内正
出版社: 文英堂

今まで誰も知らなかった、あるいは気づかなかった中学受験算数の解法のテクニックを詳しく丁寧に解説しています。中学受験を予定の小学生はもちろんのこと、方程式は用いないで線分図や面積図などを用いて算数,数学の問題を解く力をつけたい大人まで、自力で読めるような一冊です。脳トレ代わりにもOK

じっくり学ぶ曲線と曲面―微分幾何学初歩

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著者: 中内 伸光
出版社: 共立出版

集合,微分積分,線形代数を一通り学び終わり,微分幾何学をライトに学ぶためにはもってこいの本。この本の特徴は地の文が多いのでイメージ作りに適していて、かつキャラクター「はちべえ」と「くまさん」による台本どおりの会話がコーヒーブレイクになります。分厚い印象がありますが、行列計算などもしっかり書かれているからであり,先取りしている高校生にもオススメ。

いろいろな幾何学

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著者: 小松醇郎
出版社: 岩波新書

本書はクライン(Felix Christian Klein)のエルランゲン・プログラムに沿って現代幾何学の概観を解説することを目的したテキストです。初版は1977年ですが、鮮やかな解説は今も色あせず、ユークリッド幾何からアフィン幾何・射影幾何・非ユークリッド幾何 及び 位相幾何、そして 多様体までの優れたまとめが何と200ページにも満たない小著(新書)の中に収められています。大学幾何の世界は、非幾何専攻の数学科卒にとってもなかなかイメージの難しい世界ですが、本書は現代幾何への最適な1歩として、今もなお有用であり続けているテキストだと思います

数学は暗記だ! (和田式要領勉強術)

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著者: 和田秀樹
出版社: ブックマン社

数学好きの方なら眉をしかめそうなタイトルですが、タイトルに反射的に反応せずに冷静さを保って読め ば学習のヒントが沢山得られる本。とくに、数学の成績で伸び悩んでいる受験生、及び数学は(丸)暗記だと考えている受験生は一読の価値あり。本書の推奨する「解法パターン の暗記」は公式や解法を「歴史年表のように字句として暗記する(=丸暗記する) 」ことではなく、良問の演習を通して「解法の構造」を抽象化して記憶するという真っ当な方法です。本書が、本書を必要とする読者にどの程度誤解なく真意を伝えられているかは分かりませんが…まずは先入観なくページを開いてみてください。数学好きな方にとっては、逆に「そうそう」と頷く箇所も多いと思います。

マスター・オブ・整数―大学への数学

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著者: 栗田・福田
出版社: 東京出版

理系大学受験生とくに難関国立大学の理系受験生に愛用されている「整数」分野の名著です。ただしここで本書を紹介しているのは、本書が「整数論入門の本として」あまりにも分かりやすく楽しい本だか ら。正直「受験参考書」の枠には収まりません。難解さが定着してしまったせいで整数論学習に1歩踏み出せないでいた方に是非お薦めしたい1冊です。

微分積分の世界(はじめよう数学)

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著者: 新井 仁之
出版社: 日本評論社

本書の特徴としては1.高校数学から少し先に進みたい人へ,2.数学者の研究の流れが学べるの2点でしょう。微分積分の基本定理という重要な定理をテーマに定理がどう拡張されていくか(←これが数学の研究で大切)を学ぶことができ、最終的には微分幾何学に続いていきます。

スバラシク実力がつくと評判の複素関数キャンパス・ゼミ

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著者: 馬場 敬之
出版社: マセマ出版社

一見、非常に易しそうな表紙ですが、内容は極めて本格的です。数学系学科の院試にはある程度対応できるレベルの力がつきます。複素関数の定義から始まり、留数定理の実積分への応用で終わるという「一般的な複素関数論の教科書」です。あらゆる命題や定理にはしっかり厳密な証明がついています。が、マセマの最大の特徴は「解説が凄まじく分かりやすい」ところ。独習の強い味方となるでしょう。

つきあい方の科学―バクテリアから国際関係まで

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著者: R.アクセルロッド
出版社: ミネルヴァ書房

ゲーム理論を応用した人間関係の考察に関する記念碑的1冊。舞台は 1980 年代。数学で博士号を取得し た政治学者アクセルロッドは、ゲーム理論の専門家等 14名に呼びかけ、ゲーム理論戦略のコンピュータアルゴリズム選手権を実施しました。参加者は各自、対戦相手に対する「協調」と「裏切」を選択するアルゴリズムを設計し、全ての局面が終了した時点での利得の多い方が勝者となるというルールのもとでコンテストは行われています。また、「協調」と「裏切」の組み合わせの中で与えられる利得表は、いわゆる「囚人のジレンマ」状況(相手が「協調」の時に、自分が「裏切る」ことが最も利得が多い状況)に設定されました。さて、優勝したのはどのようなアルゴリズムだったのでしょうか。ネタバレ(と言うほどでもありませんが…結論は序盤で明かされるので)は控えたいと思うのですが、結論が気になる方は是非本書をご覧ください。

計量経済学序説

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著者: ウォナコット
出版社: 現代数学社

これから計量経済学をはじめる方にお薦めのテキストです。計量経済学の各重要概念に対して(ある程度)厳密な証明と幾何学的なイメージが与えられていて、直感的説明と理論的説明のバランスがとても優れています。高校数学で習った「ベクトル」が多変量解析の世界でいかに有用かを実感いただけるでしょう。

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