著者: 吉永良正
出版社: 講談社文庫
グラフ理論の世界的研究者 かつ 数学伝道者 かつ 日本が誇るスーパーレゲェおじいちゃん の秋山仁先生の評伝です。現在も出版や講演等 精力的に活動をされているので、若い方の中には秋山先生を 所謂「天才数学者」のイメージでとらえている方もいるかもしれませんが、秋山先生は「若くして功績を上げてエリート大学でポストを得る」というような典型的数学の天才とは「まったく」違います。受験に全敗し、大学院進学にも失敗し、ようやく辿り着いた大学院ではいじめられ…とにかくどこでも辛酸を舐めながら、それでも、数学と数学教育に全力を注ぎこみ続け成果を挙げる秋山先生 の人生は、数学を学ぶ者としてとても勇気付けられます。数学の勉強をしていると周りが天才だらけに見えて落ち込むことがあるものですが、そんな時こそ本書を手に立ち上がりましょう。