Stata

できる!傾向スコア分析SPSS・Stata・Rを用いた必勝マニュアル

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著者 : 康永秀生、笹渕裕介、道端伸明、山名 隼人
出版社 : 金原出版

著者らは臨床疫学の専門家であり、本書は普段は統計解析を行っていない臨床医に向けた書籍である。臨床医への普及率という観点からSPSS、Stata、Rという3種類の統計解析ソフトを用いた解説が収録されている。解析環境があれば、サポートサイトから架空患者のサンプルデータをダウンロードできるので、本書の解析で試すことが可能である。一方で、傾向スコアについて理論背景の説明は手薄い。例えば、類書ではよく解説されている反事実や潜在アウトカムの解説はほとんど無い(「タイムマシン試験」という本書独特の名称で1ページ弱を使って解説されているのみである)。そのため、傾向スコアについて深く知りたいという読者には向いていない。

実践的メタ分析入門

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著者 : 岡田涼、小野寺孝義
出版社 : ナカニシヤ出版

著者らは、いずれも心理学・教育学の専門家である。これらの学問分野では、「1つの研究結果だけでこんなことをいっていいのか?」という疑問が生じ易く、研究の再現性に注意を払わなければならない。本書では、このような疑問や課題に答えるための手法としてメタ分析を解説している。カバーしている範囲は広く、文献検索の方法から始まり構造方程式モデリングやベイズ統計を用いるアプローチ、ネットワークメタ分析といった応用的な手法までを解説している。統計解析ソフトStataでの実例もあるが、有償ソフトであるため、誰しもすぐにメタ分析を始められるわけではない。しかし、Stataユーザにとっては、唯一日本語でメタ分析の手法を解析した書籍となる。